「蝶々夫人」のピンカートンって???
先日、東京二期会「蝶々夫人」公開ゲネプロに参りました。私、「蝶々夫人」の実物(ライブっていうのでしょうか?)を観たのは、2回目だと思います。テレビではNHKが招聘した「イタリア歌劇団」の演奏を何度も観て、”ある晴れた日に”に涙したものですが。
初めて「蝶々夫人」の実物を観たのは、留学中のこと。友人が「蝶々夫人」のオケに乗ったので、観に行ったんです。日本語の字幕は無いですから、歌詞は分からず。和服の着方もメチャクチャだったりして。
10月8日に見た「蝶々夫人」は、勿論、字幕有りでした。で、字幕を見ていくと、ピンカートンのアリアが全部色褪せていく・・・。こんなヒドい男だったんだ、と。
蝶々さんとの結婚式の前に、「本当に結婚するアメリカ人の花嫁のために乾杯!」などと言うんです。確かに、イタリアオペラは、”軽薄テノール、重厚バリトン(又はバス)、可哀想なヒロイン”で出来上がっている部分はあると思いますが、それにしても、ピンカートンってヒドい!(ま、当時のヨーロッパでは、日本に限らず、東洋の人間はこんな風に考えられていたんでしょうけれど・・・。)
日本のメロディーがちりばめられていて、ヨーロッパでは”異国情緒が漂う作品”として人気があるのかもしれませんが、私にはちょっと・・・。
出演者全員が日本人で、実に日本的な舞台でしたので、日本人の私としては、ストーリーが”絵空事”と思えなくなるシチュエーション。蝶々さんに”騙されちゃ、ダメ!”と言いたい気持ちでした。
歌もオケも演出も良かったからこそ感情移入が出来、だからこそ、こういった感想を持ったのですが、私の好みのオペラは、”絵空事っぽいもの”だと改めて思いました。無心に楽しめますので。
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