五月大歌舞伎 歌舞伎座さよなら公演
10日ほど前のことになってしまいましたが、5月25日に”五月大歌舞伎(歌舞座さよなら公演)”を観に行って参りました。
観たかったのは、”歌舞伎十八番の内 暫(しばらく)”。「海老蔵さまは今が旬。この暫は、見逃せないわよ!」と、歌舞伎好きの友人に言われまして、昼の部に行くことにしました。
幕が開くと、如何にも”お芝居”という感じの華やかな舞台。鶴ヶ岡八幡宮で、清原武衡と加茂次郎が出会う。清原武衡は加茂次郎の咎を責め、成田五郎に首を刎ねるよう命じるのですが、そこに「し~~ば~~ら~~く~~」と遠くから声がかかる。何事かと訝しく思う人々の前に、鎌倉権五郎がド派手な衣装で現れて、大立ち回りを演じ、悪者達を成敗するというお話。鎌倉権五郎を演じたのが、海老蔵。
鎌倉権五郎のいでたちはスゴイ。腕が2倍くらいの長さに見えるように袖に棒が入っています。嵩上げした腕の長さに合った大きさの袖のインパクトにはビックリしました。その袖には市川家の紋が。勿論、顔には隈取り。そして、何故か耳のところに大きな紙の耳のようなものが付いています。これ、力紙(りきがみ)といって”力強さの象徴”なのだそうですが、”イヤ”と首を振るとバサバサします。
鎌倉権五郎の持つ太刀は、これまた異常に長い。立ち回りの時、これを振るって、悪者10人の首を刎ねる場面がありました。向かっていった悪者達、「切られた!」という瞬間に頭を隠し、作り物の首を投げて逃げていくんです。舞台には、10個の首がコロコロと転がる。わあって思いました。こういう演出、面白いですね。歌舞伎って予想出来ないことが起こるから楽しい。
休憩時間に、階段にベルナール・ビュッフェの絵が掛かっているのに気付きました。サイトで調べたところ、この絵は、歌舞伎十八番「景清(かげきよ)」の主役の景清を描いたものだそうです。光ってしまっていますが、右上にベルナール・ビュッフェの名前がありました。
休憩後は”寿猩々(ことぶきしょうじょう)”と”手習子(てならいこ)”。能のような”寿猩々”、華やかな”手習子”、対照的な踊りでした。”手習子”の引き抜きで衣装ががらっと変わるのも、きれいでした。ここまで観て外に出、少し遅めのランチをして帰宅しました。
歌舞伎座の外には、こんな看板がありました。立て替えなんですね。確かにエレベーターも無いし、階段もキツイけれど、変わってしまうとなると寂しい気持ちになります・・・。
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