生まれも育ちも“谷根千” ~千代紙の“いせ辰”は、お散歩コース~
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私は、上野の山の生まれです。東京藝術大学の塀の向かい側の病院で生まれ、東叡山寛永寺の将軍さまの御霊屋(おたまや)の裏で育ちました。
小学生の頃から、スピッツ雑種の愛犬“べリ”と一緒に、家の近くを散歩したものです。
私が幼い頃、家の裏の御霊屋は鬱蒼たる木立で、高い石塀に囲まれておりました。その木立の中には狐が居るという噂で、時々、狐を狙う近所の“いたずらっ子達”が空気銃を持って、その高い塀の上を歩いておりましたっけ。幼い私には、途方もなく高い塀に見え、“いたずらっ子”って凄いなと思ったものです。
その御霊屋の木立が消えて、寛永寺の墓地になった頃に、お隣に住んでいた祖父が亡くなり、祖父のお墓が家の裏の元御霊屋に出来ました。祖父の愛犬、“べリ”と一緒のお散歩は、祖父のお墓参りから始まり、次第に、谷中の方に広がって行きました。
祖母は千代紙細工が好きで、姉様人形を良く作ってくれましたので、私も傍で、見よう見まねで小さな紙で姉様人形を作ったり、折り紙で鶴や蓮を折ったりしておりました。祖母の秘蔵の千代紙コレクションを羨望の眼差しで見ていた私のお散歩の目標地点は、いつしか千駄木の“いせ辰”になりました。とは言っても、犬を連れた小学生の私は、外からお店の中を見ていただけでしたが。
「“人さらい”が出るから気を付けて。」が口癖の心配性の母も、“べリちゃんのお散歩”という大義名分には勝てず、何も言わずに出してくれたので、今思えば、小学生としては結構広範囲なお散歩エリアを持っていたようです。
今回、このお題を見て、最初は“ふるさとねぇ・・・”と他人ごとのように思いましたが、昨日、母のところに行く道すがら、“やはり、自慢出来るふるさとかも。”と思い直したのです。
実家の帰りがけに、元お散歩エリアの谷中界隈を歩いてみました。今や、このエリアで最も有名と言える”パティシエ イナムラ ショウゾウ”の前を通って歩くと、数年前に建てた父のお墓のあるエリアです。
父のお墓参りをして、谷中の墓地の中を日暮里に向かいました。私は恐がりですが、お寺とお墓に囲まれて育ち、墓地の中も沢山歩いているので、墓地の中を歩くのは平気です。勿論、暗くなければですが。
お墓の中の道を歩いて、普通の道に出たら、”旧初音町(はつねちょう)”と書いてありました。”初音町”、耳に残っている懐かしい名前です。沢山のきれいな名前が消えてしまいましたが、心の中には残っています。そう、祖母は、根津の交差点辺りを”逢初(あいぞめ)”と言っていましたっけ。逢初橋という橋があったとかで。
いろいろ考える内に、朝倉彫塑館の前に来ました。こちらは、改修の為に長期閉館だそうです。
日暮里方向に歩き、大きな道に出たところで、駅とは反対に行って、谷中銀座の”ゆうやけだんだん”の上まで行きました、テレビドラマ「おせん」を見ていた時、ここが出て、「谷中銀座だ!」と思い、懐かしかったので。
”ゆうやけだんだん”の上で引き返し、日暮里駅に向かいました。昔と同じ店構えの佃煮屋さんを冷やかし、お煎餅やさんを眺めて、日暮里駅へ。
久し振りに”谷中散歩”をし、日本的風景の残るこの寺町は”私の原点だ!”と思いました。
浅草よりも普通の生活が見える谷中界隈、外国から来る友人達を案内して、自慢したいものです。
今回は、”いせ辰”さんまで足を延ばす時間はありませんでしたが、次回は是非!と思っています。
パテェシエ イナムラ ショウゾウ
http://www.inamura.jp/
菊寿堂いせ辰
http://www.enjoytokyo.jp/OD003Detail.html?SPOT_ID=l_00000869
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