”世の終わりのための四重奏曲”@トッパンホール(2月20日)
2月20日に、”世の終わりのための四重奏曲”というタイトルのコンサートがトッパンホールで行われました。メインは勿論、メシアンの”世の終わりのための四重奏曲”。
その日の朝のことです。「今夜、なんのコンサートに行くんだっけ?」と、夫が私に訊きました。「”世の終わり”よ。」と私。
「そうだったね。」と頷く夫の隣で、門外漢の息子が息をのんでいます。「そんなヒドいコンサートに行くの?」と息子に問われて、私は、「違うの、違うの。”世の終わりのための四重奏曲”っていう題の曲のコンサートに行くの。」と簡単に答えましたが、”それにしても、インパクトの有る題名だな”と改めて思いました。
この曲の題名を見ると、作られた経緯が頭に浮かびますので、ちょっと重苦しい気持ちになります。ですので、1人で聴きに行く気持ちになれず、コンサートには友人のKさんをお誘いしました。
”世の終わりのための四重奏曲”というタイトルのコンサートでしたが、前半は、ドビュッシーのクラリネットのための第1狂詩曲と、武満徹のカトレーンIIでした。ドビュッシーを聴いている内に気負いが消えて気持ちが楽になり、肩の力が抜けました。
後半は、”世の終わりのための四重奏曲”。メシアンが収容所内で書き、その収容所内で初演されたという曲ですが、どの楽器も難しく、とてもとても並みの演奏者に演奏出来るものではない。つまり、素晴らしく優秀な演奏家が収容所に入っていたということなんですよね。聴きながら、いろいろな思いが頭を過ぎりました。
演奏者は、ヴァイオリンが矢部達哉、チェロが向山佳絵子、クラリネットがポール・メイエ(Paul Meyer)、ピアノがエリック・ル・サージュ(Eric Le Sage)という素晴らしいメンバーでした。
会場で、近くの席にいらした読響首席クラリネット奏者の四戸世紀さん、メイエさんに訊きたいことがあるとおっしゃいました。”どんなことかしら”と思ったら、楽器のこと。この日、メイエさんが使われていた楽器は、ニューモデルだとか。
管楽器の方々は、”何の楽器を使っているか”ということ、本当に良く見ていらっしゃいますね。
生誕100年記念 メシアンー光と闇ー2
”世の終わりのための四重奏曲”
2月20日(金) 19時 トッパンホール
ドビュッシー:クラリネットのための第1狂詩曲
武満 徹:カトレーンII
メシアン:世の終わりのための四重奏曲
http://www.toppanhall.com/concert/detail/200902201900.html
クラリネット奏者のポール・メイエ(Paul Meyer)と、ピアニストのエリック・ル・サージュ(Eric Le Sage)の来日公演は、2月20日~2月24日。
本日(2月24日)の公演を残すのみとなりました。
来日公演の日程は、2月17日の記事”ポール・メイエ(cl)&エリック・ル・サージュ(p)の来日公演”に載せております。
http://paris-tokyo.cocolog-nifty.com/blog/2009/02/post-66d4.html
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