モーツァルトの”魔笛”と人種問題
今日は、日生劇場で行われた”オペラ「魔笛」公開リハーサル”を見に行って参りました。大好きな”魔笛”、楽しく見て参りました。本日のキャストは、11月9日の方々だそうですが、夜の女王(安井陽子)、素晴らしかったです(若干オケとのズレがありましたが、今日はリハですから。)。パミーナ(天羽明惠)は可憐でした。すみずみまで神経が行き届いた繊細な歌い回しが素晴らしかったです。
オケは読響ですが、いつも聴くホールと違い、響きが違いました。ピットの中に入るので、オケが横長の配置になる為でしょうか、序曲の最初の和音を聴いたとたんに、正直なところ、大変な違和感を感じたのですが、聴いている内に慣れました。
このオペラ公演は、後援が”東京都 東京私立中学高等学校協会”となっておりましたので、オペラの中の人種差別的表現をどう扱うのか、興味を持って字幕を見ました。モノスタトスは黒人という設定の筈です。かなり前に作られた映画の字幕には”黒人は恋も出来ないのか”というような表現もありましたが、今回は、”色が黒い”という程度のことしか言っていなかったようで、聴いているだけでは、モノスタトスが黒人であることは分からないと思います。
帰宅途中に駅スタンドで見た夕刊の広告には、オバマ氏の大統領選勝利を告げる字が躍っていました。それを見て、モーツァルトの時代、というか、シカネーダーの時代とは、全く違う時代になったのだなと思いました。
これは人種差別とは違うと思いますが、タミーノは日本の王子さまという設定らしいです。日本というのは、遠い遠い国というイメージだったのでしょう。
日生劇場の魔笛のについては、こちらのサイトをご覧下さい。http://www.nissaytheatre.or.jp/opera/index.html
*完売とのことです・・・。
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この記事へのコメントは終了しました。
コメント
以下のような記載を拝見しまして、ご紹介いたします。
★これは人種差別とはいえないと思いますが、タミーノは日本の王子さまという設定らしいです。日本というのは、遠い遠い国というイメージだったのでしょう。とあります
歴史的には、モーツァルトとカントは同時代です。カントは日本についてヨーロッパ列強のような植民地獲得競争をしなかったことを高く評価しています。論文名は”永遠平和について”日本については大変良く知られていました。漆はジャパンですし、古伊万里は、特に柿右衛門の焼き物はマイセンを産みました。モーツァルトを抱き上げたマリ・テレジアは古伊万里の素晴らしいコレクションをオランダ経由で手に入れています。シェーブルンにはジャパンの部屋も古伊万里の部屋もあります。モーツァルトの友人ヴァン・スヴィーテンはオランダ人です。
ウィーン大学構内には友人の植物学者が日本から持っていった銀杏を植樹しています。
ゲーテも同時代で、ゲーテ記念館のお土産は、”銀杏の葉”という詩が銀杏の葉に添えられています。そして、ジャパニーズ・ワルツという曲もモーツァルトは作曲しています。当時日本は大変有名でした。フランス啓蒙思想家も”日本の哲学”という記述をして大変詳しいです。
投稿: 石山みずか | 2009年1月19日 (月) 16時55分
石山みずかさま
コメント、ありがとうございます。
モーツァルトの時代の日本の国の評価を詳しく書いて下さいまして、本当にありがとうございます。私は、政治や経済、文学には疎いのですが、美術鑑賞は大好きです。日本の漆や日本の焼き物がヨーロッパで大切にされ、特に焼き物は、ヨーロッパの焼き物のお手本とされたこと、日本人として誇りに思っています。
私は、モーツァルトがジャパニーズ・ワルツという曲を作曲していたことは、全く知りませんでした。どのような曲なのでしょうか?
投稿: Yuriko | 2009年1月19日 (月) 23時01分