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2008年7月31日 (木)

”歌舞伎座百二十年 七月大歌舞伎”

先日、”歌舞伎座百二十年 七月大歌舞伎”夜の部に行って参りました。チケットを切って下さったのは、吉積サイモンさん。一度お話ししたいなと思うのですが、なかなかお声が掛けられません。

080711_obentohお弁当は歌舞伎に合わせて、和食に致しました。美濃吉の旬菜弁当、竹籠入りで涼しげです。

演目は、夜叉ヶ池高野聖夜叉ヶ池百合を演じた春猿高野聖を演じた玉三郎、2人の女形の演技が見物でした。儚さを感じさせる百合の透明な美しさと、凄味を隠し持つ高野聖のの怪しい魅力。”お芝居”の世界に惹き込まれました。

夜叉ヶ池の百合には、この世とあの世を行き来しているような儚さがあり、高野聖のには、美しさと、その裏の恐ろしい部分があります。二人共、現実には絶対に居ない”物語の中の女性”ですが、高野聖ののインパクトは本当に強い。

歌舞伎には”悪女”が沢山出てくる気がするのですが、何故なんでしょうか?悪い男の役には、少々かわいげが感じられる部分があったりしますが、”悪女”は、とっても怖い。歌舞伎には、”女って怖いもの”っていうことをアピールする目的があったのでは?と勘ぐってしまいます。

新聞の芸能欄に、高野聖は半世紀ぶりの再演で、初演の時、水浴シーンが話題となったと書かれていましたが、なかなかスゴかったです。は、海老蔵が演ずる旅の僧・宗朝を川に案内するのですが、水浴させるのだと思いきや、自分も一緒に水に入ってしまうんですもの!客席からも、どよめきが起こっていました。

それでも誘惑されなかった宗朝に対して、翌朝、は「修行に励んで下さい。」と言って、きっぱり別れを告げるのですが、宗朝の方は、実は未練たらたら。女の方が一枚上なんでしょうかねぇ。

しかしながら、これを書いたのも、これを演じるのも、全て男。う~む・・・。考えると頭がこんがらがってきます。

水浴シーンも印象的でしたが、森の中の蛇の動きも、真に迫っていました。黒子の技術も、すごいなぁ。

”歌舞伎座百二十年 七月大歌舞伎”は、今日(7月31日)迄です。
http://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/2008/07/post_27-ProgramAndCast.html

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» 鏡花幻想譚への接近#13・・・「高野聖」 [飾釦]
「高野聖」 “なるほど見たところ、衣服を着た時の姿とは違う肉つきの豊な、ふっくらとした膚。”とは泉鏡花の小説「高野聖」における修行僧が、誘惑してくる女の裸を見た時の心の中の言葉である。それはこの小説の中で展開されるところのエロティックな場面の一文だ。 そのくだりは、飛騨の山奥の孤家に棲む妖しの女が、僧侶・宗朝と疲れた体を癒すため蘇生する力を持った泉で入浴をするところ。僧は旅の疲れをそこで癒せと女に勧められ、泉に浸かる。すると女も裸になり同じ泉に入り、僧の背後からそっと抱きつく。「誰も見てはおりは... [続きを読む]

受信: 2008年8月 4日 (月) 22時48分

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