”コントワー松喜”で至福のランチ
親友のシェフ、菅沼豊明さんのお店、”コントワー松喜(経堂)”に行きました。6月1日に書いた”小粒苺の美味しい食べ方”を教えてくれたのは彼。先日、下北沢で彼と出会い、それで、”コントワー松喜”に久しく行っていないのに気付いたのです。で、日程を調べて予約を入れました。
菅沼さんのレストランは3店。下北沢の”ル・グラン・コントワー”、”ル・グラン・コントワー経堂店”、そして、この、”コントワー松喜”ですが、”コントワー松喜”はフランス懐石と銘打っており、ここでは、フランス料理に和の要素を取り入れた菅沼流料理が味わえます。極めつけは、”フォアグラ丼”。
経堂駅から活気のある商店街を歩いて行き、角を曲がるとお店が見えます。最初、テーブル席に案内されたのですが、メニューを見ている時に、「こっち、如何ですか?」という菅沼さんのお誘いが。彼、笑顔でカウンター席を指し示している。勿論、二つ返事で移動しました。
菅沼さんとの最初の出会いはパリ。フランスに行ったばかりの彼が日本料理レストランでお寿司を握っていた時に、友人達とカウンターに座ったのが、お付き合いの始まりでした。その時、一緒に行った友人の1人は、今でも良く彼のお店に顔を見せるとか。そんな古い友人の情報が貰えるのも、彼のお店ならではのこと。
前菜は、彼が”お任せ”で出してくれるという。
トマトにはアンチョビ風味のドレッシングをまとわせ、しっかりフレンチ路線のホロホロチョウのテリーヌにはオレンジを添え、鱧の湯引きには梅ダレとミョウガを添える。彼の仕事の繊細さには、目を見張らせられる。
私、まずはトマトに箸をのばした。あっそう、このお店のお料理は、お箸でいただけるんです。(メインの時にナイフ・フォークが出されることもあるけれど、基本的に、お箸で食べられるように調理されていいます。)
トマトの味が味わいたくて、上にのっているタマネギのみじん切りとドレッシングを軽く落として、1切れ目を口に運ぶ。トマトの甘みがしっかり感じられ、最後に微かにアンチョビ風味が口に残る。2切れ目は、普通のバランスでいただく。トマト、タマネギ、ドレッシングのバランスが絶妙。
菅沼さんから、”フランス料理の発展に寄与したのは日本人”、”フランスの料理人の日本料理への関心は並々ならぬものがある”、そういった業界話を聞きながら、テリーヌへと箸を進める。ホロホロチョウって、こんなに濃厚な味なの?美味しい!中に入っているピスタチオとプルーンがお肉の味とマッチして、赤ワインが進みます。「ワインにピッタリね!」と菅沼さんに言うと、「赤が良いとおっしゃっていたので、これにしたんですよ。」とにっこり。こういうコミュニケーションは、カウンターならでは。
ワインで口を湿してから、鱧へ。一気に和の世界へ。梅だれとミョウガで鱧をいただいていたら、「お醤油もちょっと合わせると良いかもしれませんよ。」と菅沼さん。お醤油を2・3滴、お皿に流して下さいました。
鱧をいただいているあたりで、スナップエンドウの和え物が高坏風のお皿で、さっと出されました。箸はさみにちょうど良い。
次なるお皿は、”菅沼流”お寿司5貫。最初の写真ですが、ネタは何でしょう?おわかりでしょうか?左の3貫は野菜です。
その後は、フォアグラ丼。黒い古代米の上にフォアグラ、その上から美味しい丼つゆがかかり、きざみ海苔がパラパラと。カウンター越しに渡された丼から立ち上る香りが食欲をそそる。「やっぱり美味しい!」と夢中でいただきました。
「あっ、しまった。写真撮らないうちに、すっかり食べちゃった・・・」美味し過ぎます・・・ という訳で、器のみの写真となってしまいました。ごめんなさい。
メイン料理、私は鶏のパン粉焼き、連れは魚のポアレ。付け合わせ野菜の一品一品にも心がこもったお料理、満足しました。
パンも美味しい。美味しいと誉めたら、ちょっと霧を吹いてオーブンで温め直せば、ご家庭でも同じにできますよ、とおっしゃる。でも、見ていると、それだけではない。大きく切って霧を吹いて、オーブンで温めた後、両端を落としてお客様に出すんですね。なるほどって、感心しました。たかがパン、されどパン。付け合わせの野菜にも、パンにも、愛情をたっぷり注ぐ菅沼さん。だから、彼のお店の料理は美味しいんですね。
その美味しいパンに合わせてチーズをいただいたので、ランチだというのにワインをお替わりしてしまいました。
こちらはデザート盛り合わせ。アイスクリーム類2種とケーキ2種に果物をあしらったものです。話に夢中になっているうちに、抹茶のソルベが少し溶けてしまったので、写真を撮った後、まずソルベをいただき、その後、落ち着いて賞味致しました。美味しかったです。
菅沼さんと、留学時代の話や、料理の話や、家族の話をカウンター越しにしながらいただいたランチ、本当に美味しく、そして、楽しかったです。
また、うかがいますね~!
”コントワー松喜”のお料理の写真アルバム、作成します。お楽しみに!
ぐるなびの”コントワー松喜”のページです。
↓
http://r.gnavi.co.jp/g028601/
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