2日のお休みをいただいてしまいました。5日~7日午後までココログのメンテナンスがあったのです。
12月4日に「フランク・ブラレイ マスタークラス」の写真をコンセール・パリ・トーキョウのサイトに掲載し、その翌日(5日)にマスタークラスについて、ブログに書くつもりだったのですが。。。
2日遅れましたが、当日(11月9日)のこと等を少し書かせていただきます。下記のコンセール・パリ・トーキョウのサイトの写真も、ご覧になって下さい。
http://hw001.gate01.com/roman/paristokyo/
11月9日に開催した「フランク・ブラレイ マスタークラス」の聴講生は、会場キャパの関係で、8人限定でした。ダーナラさまからのコメントにありましたようにのように、確かに8人限定というのは、”贅沢というか勿体ないというか”でした。
おいでになれなかった方には、大変申し訳なく思っておりますが、今回は準備期間が短かったので、これが本当に限界でした。
私がブラレイの来日を知り、マスタークラスの計画を考え始めたのは10月の初め。マスタークラス開催日まで約1ヶ月有りましたが、10月半ばに私が10日間フランスに行くことが決まっていた為、実質的な準備期間は3週間でした。
普通だったら、準備期間が3週間という段階で、マスタークラス開催を諦めたと思います。でも、私は、2004年春にブラレイの2つのラヴェルのコンチェルトを聴いて感激していたので、是非とも彼のマスタークラスを実現させたかったのです。
3週間で全ての準備をするのは確かにキツかったですが、友人達の協力のお陰で実現出来ました。ご協力下さった方々には、この場を借りまして、御礼申し上げます。
このマスタークラスは、受講生・聴講生の方々からの反応も良く、私自身も得ることの多いマスタークラスでしたので、”やって良かった!”と思っています。
以前から、ブラレイは教える機会を殆ど持たないと聞いていましたが、マスタークラスに向かう道すがら、ご本人から、”普段は全く教えていない。マスタークラスで教えることはあるけれど、2・3年に1回位かな。それも1日やるだけ。”と聞き、稀有な機会をいただいた事を知り、びっくりしました。
教え慣れていない筈なのに、ブラレイの教え方は素晴らしい!受講生の演奏を注意深く聴き、聴いている間に指摘する問題点を整理し、それに沿って指導をしていると感じました。
彼が言った事で大変印象的な言葉があります。「マスタークラス」を受講する場合、そのマスタークラスが3コマあったら、受講生は、その全てに参加して欲しいというものです。
11月9日の場合、2人目・3人目の受講生は、それ以前のレッスンを聴講していませんでした。これは、日本の場合、普通だと思うのですが、彼は、自分が弾くより前のレッスンを聴講するようにと言ったのです。
「マスタークラス」という言葉の意味するものが、フランスと日本では違います。日本では、”公開で行うレッスン”は「マスタークラス」と呼べますが、フランスの場合、もう少し限定されたものになります。”或る程度以上のレベルの生徒が、その先生の音楽に触れる為に集まるレッスン”といったものがマスタークラスです。”その先生の音楽に触れる為に集まる”受講生は、受講するだけでなく自分以外のレッスンを聴講して、その先生の音楽の全体像をつかもうとします。彼は、それをイメージしていたのでしょう。
ブラレイに、”受講生の皆さんが完璧な演奏をしたら、僕は何にもする事がなくなってしまうでしょう?マスタークラスは、コンクールではないのだから、弾く5分前までさらっていて完璧に弾くより、他の人のレッスンを聴く方がずっと勉強になるんですよ。”と言われ、これは本当だと思いました。
以前から、私は、マスタークラスの場合、受講生より聴講生の方が、音楽的に大きな収穫がある場合があると感じていましたが、受講し、なお且つ、他の方のレッスンを聴講すれば、より深く理解出来ると思います。
とはいえ、自分が弾く前なのに、他の方のレッスンを聴くというのは、日本では結構勇気の要る事だと思います。ですが、今後、ブラレイのマスタークラスを企画する事が出来たら、その時は、受講生の方々に、ブラレイの意向を伝え、受講生が全員聴講する形式のレッスンにしたいと考えています。
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